アーティストにとってニューヨークからの展覧会のお誘いは嬉しい。ところが、この私にニューヨークのギャラリーからオファーがあった。大喜びの私はなにはさておき、オーケーと迷わず返事をした。
あのニューヨークで展覧会に参加できる。夢にまで見たことが現実に、有頂天になってた私は興奮の絶頂にいた。
早速、私はU社(運送会社)に出向き誇らし気に言ったもんだ。「ニューヨークのヘノツクギャラリーに」と。彼等にはなんでも無いことでも、私にとっては誇らしい大事件なのだ。これで作品を送れば全てうまくいく、と心の中でほくそえんだ。
ところが、送った筈の絵がまだ届いていないという。驚いた私はすぐさまカンザスからニューヨークへと飛んだ。そしてやっと届いた私の絵は無惨にも半分から折れてしまっているではないか。作品上にも致命的な傷が入ってしまった。泣こうにも泣けない心境だ。まいったを連発しても仕方がない。
私は必死になって修復を試みた。その甲斐あってなんとかギャラリーのオーナーを説得できる自信が持てる程にまで修復が終わった時、夜は白々とあけていた。それ以来、私はU社の事を社名をもじってOOPS(ウープス)と呼ぶことにした。失敗をした時に口をついて出る言葉(英語)である。
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